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放浪の達人ブログ

ドミトリー

    【ドミトリー】

先日のネットニュースで豊田市のHPアクセス数が話題になっていた。
英語サイトを作ったところ、グルジア(ジョージア)とオーストラリアから
すごい数のアクセスがあったというのである。
それは日本国内からの日本語サイトへのアクセスの約10倍だという。
なんでもトヨタスタジアムでのラグビーの試合に関連して
豊田市内の見所も紹介したからでは?という解析が出ていた。

それが直接、豊田市への観光訪問に直結するわけではないだろうが、
日本各地の名所・宿泊施設では英語表記のHPを作ったことによって
海外からの観光客誘致に成功したという事例は幾らでもある。
たとえば北海道で雪遊びをしに来るアジア人が激増しているように、
メジャーな観光地ではなくても紹介の方法によって成功する場合もあるのだ。
そんな感じで岡崎市の観光課もぜひ岡崎を世界に発信していただきたいものだ。

ところが岡崎市をはじめ都会には外国人を喜ばせるような宿泊施設がないよな。
信州のような場所にはホテルだけじゃなく旅館という選択肢もあるが、
我が愛知県にはコンクリート作りのホテルしかないような気がする。
俺がもし外国人だったとして日本に観光に行く立場になったなら
絶対に日本風の民宿や旅館を選択するだろう。
海外で仲良くなった人達と日本についての会話をすると
「すごく行きたい!でも物価が高い」と言われる。
「ホテルは1泊いくらするんだ?」と尋ねられた際に「1泊100ドル程度」と答えると
「ドミトリー(共同部屋)はないのか?」とか「駅で寝れるか?」とか言われる。

アジアを旅するバックパッカーはドミトリーに泊まることが多い。
共同部屋で世界各国のバックパッカー達と一緒に寝起きして情報交換をし、
安いドミトリーを基点にその街でのんびりと過ごすのだ。
俺はアジアには数十回行ったことがあるが残念ながらドミトリーに泊まったことがない。
買い付けの仕事がほとんどなので結構なお金を所持しているし、
問屋で買い付けた商品を大量に部屋に保管するので盗難が心配なのだ。
もっぱら俺が利用するのは安宿のシングルルームである。
盗難防止のために南京錠を持参していたこともあった。
朝から問屋街に行って商品を大量にかき集め、一旦安宿に戻る。
荷物を自分の部屋に置いてシャワーを浴びてから別の問屋街へと向かう。
そこでまた買い付けをした荷物を持って部屋に戻り荷物を置き、
再び買い付けに向かうという作業を1日中繰り返す。
俺にとって宿は荷物置き場の場所であり、夜寝るだけの場所であるので
高級ホテルに泊まる必要はまるで無かったのだった。

実店舗をやめネット販売専門になってからは昔のように慌ただしく買い付けに行かず、
のんびりとマイペースでアジアの旅を楽しむようになってきた。
以前はバンコクに行くにも2泊3日、深夜便で帰国して空港からそのまま店に出て
買い付けて来たばかりの商品を並べながら接客ということもあったが、
今は10日ほど向こうでのんびりバカンスしながら買い付けもしてくるというスタンスになった。
泊まる宿も安さ徹底追求ではなくロケーションを最優先という泊まり方に変わった。
先述の「日本を訪問したいが宿代が高い」と思っているバックパッカー達は
安さとロケーションが兼ね備わった宿を探しているのであろう。
そして観光名所へのアクセスが近いという宿。
残念ながら日本にそのような宿は少ないように思われる。

最近は観光地巡りだけの日本旅行から、体験型の日本旅行へのシフトが起こりつつある。
我が岡崎市がバックパッカー向けの安いドミトリーの宿を作って英語のHPをアップしたら
世界中のバックパッカーが当地を訪問して経済効果が出るんじゃないかな?と思っている。
「ネオ・キタロー村」がトリバゴやブッキング・ドットコムに登録したら
連日予約で大盛況になるんじゃないかなあ。


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